実用新案登録(第3165104号)、意匠登録(第1363142号)、特許申請中
本アンカーボルトは、鋼構造物等の間柱や耐風梁等の2次部材をRC造の構造躯体に取り付けるために用いる定着用アンカーボルトである。このボルトは、熱間鍛造したボルト頭部を有し、それを定着部とした直線状のものである。使用する材質はSNR400BならびにSNR490Bであり、ねじは転造にて製造される。また使用されるナット、座金は建築基準法第37条1項に規定されたボルトに関連するJIS規格に適合している。
通常、間柱・耐風梁等の定着に使用されるアンカーボルトセットは、一般に4Tクラスであり、ボルトをコンクリート躯体へ定着させるため、定着側をJ型またはL型に折り曲げた形状をしている。これに対し、本アンカーボルトは、頭部(定着側)に熱間鍛造した六角形のボルト頭に相当する定着部を有した直線状であるため、コンクリート躯体への埋込みが容易であり、施工性の向上と品質確保が図られる。
本アンカーボルトは、建築物の鋼製の間柱・耐風梁等をRC部への定着に使用されるものであるが、その際に必要とされる構造設計上の各種の荷重条件に対して安全であり、施工性についても問題ないものと判断される。
建築鉄骨構造技術支援協会
理事長 田中 淳夫
(宇都宮大学 名誉教授)
P柱アンカーボルトとは、鋼構造物の間柱や耐風梁など二次部材を構造躯体に取付けるための定着用アンカーボルトです。
他の構造用アンカーボルトが全て直になり(定着板使用)、材料も考慮された立派な規格が出来てきたが、間柱アンカーボルトは従来どおり。そのために扱いにくく、問題点を多く残していました。
間柱用のアンカーボルトは配筋後にセット工事を行うことが多く、これまでのJ型やL型の場合、配筋を広げたり、組み直したりと大変手間取ることも少なくありません。
この製品はそのような施工時の苦労を知る開発者の「構造用に準じた間柱用アンカーボルトは出来ないだろうか」という発想から生まれました。ストレートで短いP柱アンカーボルトは、わずかな隙間でも施工が容易なため、作業時間の大幅な短縮がはかられ、トータルコストの削減を可能にします。
「P柱アンカーボルト」は、建築鉄骨構造技術支援協会(SASST)の技術評価を取得し、製品の安全性や有効性が証明されました。
今までJ型やL型アンカーの定着長さ20Dを確保せざるを得なかった間柱、耐風梁用のアンカーボルトが「P柱アンカーボルト」により大幅に短くすることが可能になりました。※技術評価書をご要望の方は右のボタンよりダウンロード、または下のお問い合わせよりご請求いただければ、即日発送致します!!
「P柱アンカーボルト」の材料は従来のSS400から伸び性能の高いJIS G 3138建築構造用圧延棒鋼のSNR鋼を用いています。
またねじの加工は全て転造ねじとし、地震発生時においても十分な塑性変形能力を有しています。(軸太タイプはねじ下加工後に転造ねじ加工をおこないます)
さらに(財)建材試験センターにて引抜試験をおこない耐力・安全性を確認しています。
現設計のサイズ・本数はそのままに、J型アンカーボルトに比べて短くしても性能が同等のP柱アンカーボルトに変更可能です。(技術評価書の設計要領書にて検証できます。)
(株)アキテックのホームページからダウンロード可能なこのソフトは、コンクリート強度・基礎梁の寸法などのほんの数項目を入力するだけで、「OK」「NG」がすぐにわかる優れものです。
標準図とともに、ダウンロードしてご利用ください。
従来のアンカー、J型アンカーや、L型アンカーはコンクリートの付着面積で計算されています。
今回のP柱用アンカーは、六角形の定着部があり、引き抜きにはコンクリートのコーン破壊で計算されます。そのため、結果的に短くなったものです。
間柱アンカーはほとんどSS400の指定となっています。
SS400と同等の強度を有するSNR400Bならば、剪断に何の支障もありません。
尚、P柱アンカーはSNR490Bも揃えております。
評価概要報告書のP63をご覧ください。
コンクリートの強度を適用範囲の下限値であるFc18とした定着長の算定結果が明示されております。
黒塗り部分は定義長が不足という意味なので、その場合は、一段太いものを使用するか特注となります。
間柱には希ですが、一つの柱に4本以上のアンカーを使う時があり、この場合コーン破壊の投影面積が重なったり、梁から外れることがあります。
その場合、必要定着長が長くなるため長めのボルトをご用意しています。